人波



 人波...人の流れに逆らって歩いていると、 不意にひどい不安におそわれる。
 もし誰かが私に、 「知らない人が沢山いる中で一人でいるのと、 誰もいない何もない所(例えば、砂漠や草原のようの所) に一人でいるのと、どちらがいいか?」と聞いたら、 迷わず、誰もいないところを選んでしまいそうな気がする。
 私が20年生きてきて一番辛かったことは、 孤独であり、人に裏切られたことだから...。 人が信じられなくなることが一番恐い事だと思う。
 自分の存在を確かめるために、登校拒否をしたり、 自殺を考えたりした時期もあった。
 ある、いじめの本を読んで、私の母は可哀想と涙ぐみ、 ある子は大泣きしたと聞いたけど、 私は笑って読んでいた。 その主人公には、彼女を支える親友と先生(?)がいたのだから。 私はうらやましいとさえ思った。
 一度人間不信に陥ったり、 人と広く浅くつきあうようになった私は、 人に嫌われてもさほど傷つかなくはなったけど、 逆に人をすごく恐いと感じることが多くなったのである。
 だから私は、人混みが嫌いで、時にはめまいを起こしたり、 気持ち悪くなったりするのかもしれない。
戻る
次へ