浜松(静岡県)の産業
浜松(静岡県)の産業についてのページです。
農産物関連
- (1)茶
- 遠州地方の茶の栽培地は広範囲に分布し、栽培地帯の地形は牧の原台地、
山間地帯、さらに磐田原台地及び遠州灘海岸に接続する平坦な海岸畑地帯など多様で
ある。平成5年の収穫及び生産状況を見てみると浜松市は西遠地区において全体の76%を占めている。平成5年の全国荒茶生産量は92,000tで、このうち静岡県の生産量は第2位の鹿児島県の3倍に当たり、49.9%と圧倒的なシェアを占めている。最近では茶の健康的な効能が注目されており、含有成分による疲労回復、血圧降下、あるいは紅茶と異なり砂糖を入れないといったダイエット効果などが見直されている。
- (2)みかん
- みかんは一般に温州みかんのことを指し、奥浜名湖の温厚な気候風土の中、湖岸を見おろす中腹で多くのみかんが栽培される。みかんは他の柑橘類と比べて香りの乏しさが難点といわれるが、甘味、酸味ともに優れている。ビタミンCを多く含み、美味で安価な美容食として愛されている。三ヶ日町は伝統あるみかんの名産地であり、三ヶ日町以外では浜名湖に面する浜松市、湖西市、細江町、引佐町でみかん栽培が盛んである。静岡県の収穫量は平成5年は愛媛県、和歌山県に次いで10.9%を占める全国第3位である。県内では浜松市は三ヶ日町に次いで高いシェアを占めている。
- (3)温室メロン
- 果物の王様として珍重されているメロンであるが、栽培は野菜、果物の栽培の中で最も難しいといわれ、土の選択、かん水等、長年の経験と技術が必要である。平成5年の静岡県西部の温室メロンの作付面積は489ha、収穫量は17,200t、この中で袋井市が92h、3,170tと県下一の産地を形成している。気候が温暖な浅羽町、浜松市、磐田市、福田町でも栽培が盛んである。メロン全体でみると、全国収穫量に占める静岡県のシェアは5%程度であるが、高級品の温室メロンは、全国一の収穫量を誇っている。県内で浜松市は袋井市、浅羽町に次いで8.7%を占めている。
水産物関連
- (1)鰻
- ウナギは浜名湖の代表的な養殖魚で、浜名湖ウナギといえば養殖ウナギの代名詞ともなっている。ウナギは肉をはじめ肝臓に多量のビタミンAを含んでいる。ウナギのきも(肝臓)約10g、蒲焼き約40gで成人1日のビタミンA所要量を満たすことができる。土用丑の日ウナギを食べる日本の習慣は夏バテ防止策として理にかなっている。かつて全国生産の四分の三を占めていた静岡県産ウナギは、現在の生産量は最盛期の三分の一以下に落ち込んでいる。台湾からの輸入品が年々増加の一途をたどり、最近ではマレーシアからの輸入も増えている。平成5年、県内では愛知県、鹿児島県の次に14.8%をしめ静岡県が3位につけている。静岡県内ではぜんたいの23.7%を浜松市が占めている。ついで雄踏町、舞阪町、新居町となっている。
- (2)カキ
- 現在カキは養殖技術が確立されており、北はノルウェーから南はニュージーランドまで、世界各地で開発されている。浜名湖でカキの養殖が始められたのは明治20年頃からである。カキは舞阪町がトップの収穫量をあげでいる。次に新居町、浜松市と続く。浜名湖地方のカキの養殖は約60業者あり、半数以上を舞阪町、新居町が占めている。カキはビタミン類が多く、鉄、銅、マンガン、ヨードなども豊富で「海のミルク」といわれるほど栄養にとむ。新鮮なカキは生食され、酢ガキ、オイスターカクテルとされる。その他にもカキフライや、カキ鍋などはたいへんポピュラーな食べ物として好まれている。
機械・消費関連
- (1)二輪車部品
- 日本の二輪車産業の発祥の地といえる浜松地方は、国内4大メーカーのうちの3社が立地する二輪車生産の一大拠点となっている。二輪車産業は総合的な加工組立産業で部品は多種多様であり、基本的にはピラミッド型の系列下請構造にある。しかし二輪車は自動車に比べ部品点数も少なく、小ロット生産である上にモデルチェンジも頻繁で需要も季節性が強いことから不安定な生産管理を強いられやすい。そのため二輪車部品専門というメーカーは少なく、大半が自動車部品・電機部品などと兼業となっている。平成6年の浜松地方の生産台数は146万台で、ピークの昭和56年のほぼ3分の1の水準で推移している。
- (2)楽器
- 浜松の楽器産業は昭和33年以降の高度成長時代とともに飛躍的な発展を遂げた。その要因として@音楽教室の普及、A大量生産システムの確立と大衆価格の実現などがあげられる。さらには電子楽器の開発・商品化もあって、昭和50年代半ばまで浜松を代表する産業として成長し続けた。しかしながらピアノなどの従来の楽器は、@幼児数の減少、A構造的な需要低落要因、B円高定着による輸出競争力の低下、などにより競争環境は激化してきている。とりわけ昭和61年は「ピアノ不況」と言われ、楽器業界への経営依存度を低下させる方向へ向かった。生産状況は遠州地方能勢遺産が全国シェアの100%をしめるピアノの平成6年の生産台数は173,411台となっている。ピアノの生産量は昭和55
年をピークに減少してきており、楽器業界では、インテリア関連を含めた「生活提案型産業」への転換を図るとともに、「音楽創造産業」として販路拡大、需要喚起に結びつけていくことが求められている。また、浜松市は近年、工業都市から「世界の音楽文化が薫る都市を目標文化都市へと変貌を遂げようとしている。今後は楽器産業も音楽を中心とした生活・文化的側面から地域の発展に貢献することが求められている。
(遠州の地場産業〜浜松信用金庫著 参考)