加害者を確認して警察へ連絡を


◎加害者の認識を
 交通事故にあって負傷した被害者が,重傷で意識不明のときはどうしようもありませんが,そうでないときは,加害者や通行人の助けをかりて傷に対する止血等の応急措置をして救急車のくるのを静かに待ちます。軽傷であっても一応病院の診断を受けておくべきです。後日痛みが激しくなり,意外に重傷であることが,応々にしてあるものです。
 次に,加害者に対し,運転免許証の呈示を求めて,加害者の住所,氏名を確認し,さらに自賠責保険証明書を見せてもらって,車の保有者,証明書番号,保険会社名をメモしておきましょう。これは拐害賠償を求める場合に是非必要なことだからです。もし,加害者がこれらのことに応じないときは,車のナンバーをメモしておくとよいでしょう。そうすればこれを手がかりに車の所有者がわかります。
 また,ひき逃げ,あて逃げをされたときにもナンバーがメモできればいちばんよいのですが,それがわからなければ,自動車の種類,型,色などを記憶して警察に届けて,交通事故証明書をもらうべきです。そうすれば,たとえ加害者がわからなくても人身拐害については政府保障事業から強制保険と大体同じ金額を支払ってもらえます。

◎警察への届けが大切
 警察官に事故発生の届出をすることは,被害者の義務ではありませんが,加害者側がこれを怠っている場合には,積極的に届け出るべきです。そうでないと後日拐害賠償や強制保険を請求する場合に事故発生の立証に苦労することになります。たとえ加害者からいろいろな事情を訴えられて頼まれても警察に届けておいたはうが適切な措置です。もし事故当日届出をしなかったとしても,警察に事情を話して後からでも届出をするようにして下さい。
 ただし,事故が発生してからあまり日時が経過してからだと,警察で受け付けてくれないことがあります。何故かというと,当事者の記憶もうすれ,現場の確認もむずかしくなって,警察としても事故処理が困軌こなるからです。だから,なるべく早く届け出るべきです。
 現場の状態も,後日の賠償問題のことも考慮して,警察官がくるまで,できるだけそのまま保存しておきます。また,自分でも,できるだけ衝突地点の確認や,スリップ痕の有無・程度など客観的な証拠を集めておくだけではなく,目撃者の発見につとめておくことも大切です。よく被害がたいしたことがないと速断して事故現場で警察に届けないで話をつけることがありますが,本ケースのように後日痛みがでることがあり,賠償問題がこじれる原因にもなりますので避けるべきです。