自動車の前身は馬車である。19世紀末から20世紀初頭にかけては馬車がまだ全盛を誇っていた。誕生したばかりの自動車はまだ動力機関の出力が小さかったせいもあって、実用的なトランスポーションとしての座を獲得できなかったのである。そして、そのスピードが馬車より速くならない限り、自動車が馬車と一線を画す独自の形をとり始めることもなかった。ところが、馬に代わる動力機関を搭載した「馬なし馬車」そのものは、トランスポーションとしての実用性をほとんど備えないまま、かなりはやい時期に登場してきた。