青山 竜平__________西田 敏行
緒方 高志______吉岡 秀隆
北川 玲子______いしだ あゆみ
小林 大輔_________永瀬 正敏
久保 佑矢_________神戸 浩
小宮山 勇吉_______中村 富十郎
高志の母・綾子_____泉 ピン子
佑矢の母・文枝_____原 日出子
浜崎 あゆみ
大沢 一起
梅垣 義明
笹野 高史
油井 昌由樹
山村 レイコ
鶴田 忍
【STORY】
北海道・滝川市にほど近い小さな街にある竜別高等養護学校。
リュー先生が担任する1年F組はそれぞれに障害をもつ9人の新入生を迎えた。そのなかで、高志の知恵の発達の遅れはさほど重くはなかったが、それゆえに中学時代に受けたいじめによって固く心を閉ざし、一言も口をきこうとしない。大変だったのは佑矢で、片時もじっとせず、奇声を発して、教室の外へ飛び出していってしまう。そんな佑矢の担当になったのは、大学を出たばかりの新任の小林先生だったが、朝から夜までつきっきりでほとんどノイローゼ状態だった。先輩にあたるリュー先生や玲子先生はそんな彼をそっと見守り、励ますのだった。
2学期のある日。3人の先生たちにとって劇的な出来事は前触れもなく訪れた。生徒の1人がはじめて書いた作文を読みあげていた玲子先生の手から用紙をひったくろうと暴れる佑矢に向かって「うるさいぞ!静かにしろ!わかったか!わかったら手をあげろ!」と怒鳴った生徒がいた。それは高志であった!それまで一言も言葉を発しなかったあの高志であった。おまけにそう言われた佑矢は「はい!」と素直に従ったのである。
この日を境に、2人は大きく代わっていった。佑矢が頼もしい兄貴分を得たことで成長していったのは勿論だが、変化がめざましかったのはむしろ高志の方で、佑矢に慕われることによってどんどん自信をつけ、2年生の春には新聞社主催の『青春のメッセージ・コンクール』で準優勝を受賞するほどになったのだった。そんな突然の変化に言葉もなく涙を流す小林先生をリュー先生は優しく見つめていた。
3年生の2学期になって、生徒たちはそれぞれ就職や福祉的就労をめざし会社や作業所へ現場実習に出る。高志の実習先はクリーニング工場だった。リュー先生は彼ならすぐに一人前に働くことができると信じていたが、高志にとってはじめて接する社会はそう甘くはなかった。「先生、俺もっとバカだった方が良かったな。だってわかるんだ、じぶんでも。バカだからなかなか仕事が覚えられなくて、計算も間違ってばかりいて、みんなが俺のことバカにするのがわかるんだよ。」リュー先生は涙を浮かべながら訴える高志の肩をそっと抱いて共に涙を流すばかりであった。そして卒業式も近づいてきた寒い冬の夕暮れ、事件は起きた。高志が佑矢を連れて寮を抜け出したのである。どうやら人気歌手のコンサートを観に旭川へ向かったらしい。リュー先生と小林先生は2人を追って夜の自動車道を旭川へ向かうのだが……